口腔領域はさまざまな皮膚疾患と密接な関係にあり、皮膚科医との連携が必要な病態は以下の3つに分類され、皮膚科医が歯科医に期待する役割は以下の通りである。
第1は、扁平苔癬、自己免疫水疱症などの口腔粘膜病変の細胞診、粘膜生検などの検査と口腔ケアを含む局所治療である。
第2は、掌蹠膿疱症、結節性紅斑などの皮膚疾患における歯性病巣感染の診断と積極的治療および皮膚科医と連携した経過観察である。
第3は、異汗性湿疹、掌蹠膿疱症などの皮膚疾患における歯科、皮膚科の相互理解に基づく歯科金属アレルギーの診断と補綴物の交換などの対処である。
押村憲昭