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  • #51
    jfir事務局jfir事務局
    キーマスター

    EATを手掛ける複数の医師による現時点でのコンセンサスは、
    ・原則的に疾患によって異なる
    ・IgA腎症などでは尿所見など他覚的所見を参考に血尿消退を目指す。IgA腎症発症時の重症度群、血尿発現から治療開始までの期間によってもどのレベルまでの改善が見込めるかに違いがある。

    ・PPPなど皮膚疾患では視診の重要性が高い。
    ・自覚症状を主とする疾患では自覚症状の消退が目安となる。
    ・「自覚症状が主体となる疾患でEATによって症状改善しても、中止によって再度悪化することがままあり、寛解状態維持のためには通院間隔を伸ばしても継続加療するケースもある」とEATを手掛ける複数の医師が報告している。

    およそ上記だと思われる。

    以下私見を述べる。
    EATによって効果が期待できる疾患は数多いが、EATで即効性が期待できる疾患としては頭痛や肩こりなどがある。
    逆に長期間の治療を要するEAT遅効性疾患の代表は後鼻漏である。その他比較的即効性のある疾患としては不眠や疲労感などがあり、比較的遅効性の疾患は咽頭違和感や難治咳がある。このように必要とされるEATの回数には疾患ごとに違いがあり、同じ疾患でも個人差や重症度によっても違いがあることを患者に説明しておくと治療の長期的展望について理解を得られやすい。
    例えば頭重感を例にとって説明すると、患者は「前回EATを受けてから2-4日間は調子が良かったのですがそのあとだんだん効果が薄れてきたように思います」と訴えることが特に導入早期には多い。その事実に則せば、EATは2-4日に1回施行することが理に適っていると思われる。しかし当院では数週間当院近くのホテルに滞在しEATを受ける遠方からの患者も多く来院する。
    こういった場合には患者には毎日午前午後の2回施術を行う。患者には「毎日2回EATを数週間続けることは例えれば受験生の夏休みの短期集中セミナーのようなものだと考えてください。受験勉強でもピアノでもEATでも短期間に集中して行うことは特に導入早期には必要ですが、ずっと詰め込み教育を行い続けると消化不良を起こします。勉強に例えれば自分でかみ砕いて復習する時間が必要ですが、EATを集中して受けた後は擦過した粘膜が回復して正常化するための時間の猶予も必要です。ですので今回は数週間の滞在時は頑張っていただき、地元に帰ってからはEATを行ってくださる医療機関で週1-2回の治療を継続してください。当院にまた来ていただくのは2-3か月後で大丈夫です」と説明する。実際当院で数週間毎日EATを施行した患者で滞在最終日に内視鏡検査を行い、まだ粘膜から新鮮な出血や分泌物が付着してるケースでも2か月後に来院し内視鏡検査を行うと、病的粘膜が正常化しているケースを何度も経験している。近隣の患者であれば通常は週1-2回のペースで来院してもらい、可能なら経鼻法、経口法の両法を行い、およそ14-15回で一旦効果判定を行うのが経験上妥当だと考えている。その時点で効果を実感しているものの更なる治療によって効果が期待できそうであれば、患者の時間的経済的負担を考慮して通院頻度を延ばすのも一案である。

    また今一つ効果を実感できない場合には、たとえば後鼻漏であれば副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎など慢性上咽頭炎以外にも後鼻漏を引き起こす疾患の除外診断を改めて検討する。ただ14-15回のEATで効果を実感できていない場合、一旦EATを終了しても、やはり患者がEATによって完全ではないにせよ、やはり効果があったとのちのち自覚することがあるのでその旨を伝えておく方が良いと思われる。

    田中 亜矢樹

    #272
    西脇 宜子西脇 宜子
    参加者

    田中亜矢樹先生の指摘のとおり、EAT回数は原疾患によって違う。
    後鼻漏など自覚症状が主体となる疾患では症状軽快・増悪により継続加療するケースが多い。
    当院では頻度としては10回程度をまず提案する。治療評価するまでの一定の目安とした私自身が提示する「ものさし」である。しかしその「ものさし」は患者さんの症状改善程度や通院環境などにより「通院可能な範囲」という変則的な「ものさし」に変わってしまう。
    当院受診患者から多く聞いた言葉を引用する。
    「自分の慢性上咽頭炎による悩ましい症状に対して、痛い治療のために遠くに通う。これがどんなに大変だったか。今では(EAT治療する当院が近くにあると知ったことにより)近くで自分が行きたいときにEATをしてもらい、症状が改善してくる。」
    患者にとっては、自覚症状に対しても通院に対してもこれら精神的なストレスが患者に相当強く、EATの効果、つまり自覚症状の改善に影響していると思われる。また病脳期間が長い人ほど、当然であるが精神的ストレスの影響が強い。患者としては完治も目指したいが、「増悪させない」という考え方でEATを受けていると思う。
    つまりこのような「精神心理的な要素がEAT頻度に影響する」と私は意見する。

    これらをどのように評価したらよいのであろうか。頻度の評価は難しいのではないかとも思う。と同時に耳鼻咽喉科医にとって慢性上咽頭炎およびEATに対する一定のコンセンサスが必要であると感じる。
    今後、回数の評価を含めたEAT施行の標準化について仮説をたてて検証するなどまだまだ討論の必要があると思われる。
    診療所は新型コロナウイルス感染症の感染予防策をしながらEATを施行している。咳込みやむせなどを伴うEAT。増える回数については非常に現場としては悩ましい。「新しい生活様式にあったEAT」も考えなくてはならない。悩みながら施行している一現場の声として投稿する。西脇宜子

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