病巣疾患研究会の先生方、いつも大変お世話になっております。福岡歯科大学総合医学講座耳鼻咽喉科学分野講師、西耳鼻咽喉科医院副院長として働いております西憲祐です。私は4年前に福岡の田中宏明内科胃腸科クリニックの田中宏明先生からEATの存在、治療法を御教示いただきました。その後、博多で開催されたEAT実習で今井先生や田中亜矢樹先生をはじめとする理事の先生方に手技を御指導いただき、当院でも導入してEATの有効性を実感しております。その後も、堀田理事長はじめ、顧問であられる原渕先生、理事として普及活動頂いておられる先生方、学会発表頂いておられる先生方から日々御指導、様々な情報提供を頂き誠に感謝しております。
私事ですが5月30日に開催されました、日本耳鼻咽喉科学会九州連合地方部会で『上咽頭擦過療法がスギ花粉症の咽頭症状に有効であった一例』という演題で発表を行いました。その中で、EATによる上咽頭粘膜の組織学的変化を検討し、EAT施行により繊毛上皮の扁平上皮化生と粘膜直下の線維性間質が出現することを確認しました。この変化は耳鼻咽喉科でアレルギー性鼻炎に対して行うことがある「下鼻甲介レーザー焼灼術」の有効機序と合致するもので、EATによる上咽頭粘膜のバリア機能の高まりを示唆する結果です。また田中亜矢樹先生が御報告されている「経時的白色化現象」にも関連しているのではないでしょうか?本結果がEATの有効性のメカニズムの1つとなり、EATの更なる発展に寄与できると幸いであり、この場をお借りして先生方に情報共有させて頂きました。
発表スライドPDFを添付しておりますので、御拝読いただけますと幸いです。耳鼻咽喉科医への啓発も兼ねた発表ですので、少し内容に偏りがあることご了承ください。現在本内容で論文投稿中ですので、受理されましたら改めてJFIR広場で御報告させて頂きます。
大学に所属し、研究が可能な立場から、今後もEATの啓発や発展に寄与したいと考えております。今後とも御指導のほど、何卒よろしくお願いいたします。
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